活性酸素と抗酸化作用について

食と健康

私達、人間は生きている以上、老化を避けることはできません。
ですが、それをいかに遅らせるかで見た目や身体年齢を若く保つことができるわけです。
今回は、「活性酸素と抗酸化作用」について書いてみようと思います。

活性酸素とその作用

私達は、常に呼吸をして酸素を体内に取り込み、食事で摂った栄養素を燃焼して
エネルギーを生み出しています。その過程で取り入れた酸素のうちの2%程が
酸化作用を持つ活性酸素になると言われています。
活性酸素には、体内に侵入した、菌やウイルスを撃退する大切な役割もありますが、
あまりに過剰に増えると、私達の健康な細胞まで酸化させてしまいます。
これがしみやしわなど肌の老化や、動脈硬化やガンをはじめとするさまざまな病気の原因に繋がるのです。

活性酸素が増える要因

活性酸素が、増える要因として、
紫外線、大気汚染、化学物質、電磁波、農薬など様々な環境因子や
加工食品・食品添加物、ストレスや激しいスポーツ、
偏った生活習慣などが体内の活性酸素を増やすと言われています。

抗酸化力(防御システム)

活性酸素の攻撃から身を守るために、私達の身体には「抗酸化力」が備わっています。
その中心は、活性酸素から酸素を奪い攻撃力を低下させてくれる「抗酸化酵素」です。
しかし加齢によって防御力が弱まり、活性酸素の力が強まり、身体のあちこちに害が及びます。
活性酸素を減らす生活習慣や食生活が大切になってきます。

活性酸素を減らす生活習慣

  • 飲酒・喫煙を控える
  • 軽めの運動をする
  • 紫外線を避ける

活性酸素を減らす食生活

抗酸化酵素の働きを助けているのが、食事などから取り入れる「抗酸化成分」です。
毎日の食事の中で「抗酸化成分」を含む食材をバランスよく摂ることが重要になってきます。

  • ビタミンC
    キウイやいちごなどの柑橘類に多く含まれます。
  • ビタミンE
    通称「若返りビタミン」として有名ですね。ビタミンEとの相性が良く、
    体内の脂質の酸化を防ぐ作用があります。アーモンドなどのナッツ類に多く含まれています。
  • リコピン
    トマトやスイカなどに多く含まれる色素です。
    トマトや柿などに含まれる成分です。
  • アスタキサンチン
    ヘマトコッカスという海藻の作り出す天然の赤い色素です。
    エビやカニ、サケなどに蓄積されています。
  • コエンザイムQ10
    人間の細胞のミトコンドリア内に存在している物質で、
    日頃から私たちの身体を活性酸素から守ってくれています。
  • ポリフェノール
    緑茶に含まれるカテキン、大豆や大豆製品に含まれる大豆イソフラボン、
    ブルーベリーに含まれるアントシアニンなど多数あります。

ただ「抗酸化成分」はどれか一つを摂ればいいということではありません。
どんなに強力な「抗酸化成分」でも、それぞれに特徴(性質や作用の仕方)があるため、
偏った摂り方はよくありません。
抗酸化成分を含む食品を多く知って、毎日の食事のなかで多くの種類を
バランスよく摂ることが活性酸素を減らす食生活のポイントです。
活性酸素を減らすことができれば、老化も遅らせることができ、心身ともに健康を保てるはずです。